京大生が斬る!プロ野球・阪神

京大生で、熱烈な野球ファンのたまてつです。当ブログでは、阪神タイガースを中心にプロ野球全体を様々な視点から観察していきます。

神戸そごう 「サンテレビ ボックス席展」 に行ってきました!

お盆休みの最終日に。行ってきましたよ、、、そごう神戸店。

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今年10月からは「神戸阪急」に生まれ変わるそうで、屋上の看板は既に取り外されていましたね。阪神電車の駅ビルに阪急百貨店。阪急阪神HDになって13年ですが、やはり違和感はあります。な~んていうのは本題とは関係ありません。この猛暑の中、何をしに行ったか?タイトルでネタバレしている通り、我らがサンテレビジョンの開局50周年を記念して行われている「サンテレビ ボックス席展」を見に行くためですよ。阪神ファンなら行かなアカンでしょ。しかも谷口英明アナと真弓明信氏のトークショーもあるというわけで飛んでいきました。その模様をお伝えします。

 

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まずは、展示についてです。展示は映像資料が主で、情報量は決して多くはなかったです。サンテレビの開局が1969年ですから、それ以降の映像ということになります。開局当時のスター選手と言えば江夏豊田淵幸一(ルーキーイヤー)ですね。その後、掛布雅之岡田彰布、ランディーバースらの入団もあり1985年には栄光を掴みますが、1990年代には長く、暗い暗黒時代を迎えます。亀新フィーバーの1992年、八木裕サヨナラ本塁打未遂の試合は日本最長試合(6時間26分)だそうですが、サンテレビは完全中継したようです。その模様が展示会場では流されていました。そんな1992年もV逸した阪神星野仙一監督の下で生まれ変わり、2003年、2005年に優勝。しかし、その後は万年2位で現在に至るというわけです。そんな50年の名場面が展示されていました。

 

 

次に、11:00から行われた谷口英明アナウンサーのトークショーで印象に残った所を記していきたいと思います。

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谷口アナと同年代のディレクター(?)の方がお話しされたのですが、非常に興味深いことが多かったですね。まずは、谷口アナがサンテレビに入社されるきっかけ。1950年代、60年代のタイガースは巨人戦以外はテレビ放送がされず、観客動員も数千人程度だったそうです。当時の大阪では南海ホークスが人気でした。毎年のように日本シリーズに出て巨人と対戦していたのですから、当然っちゃ当然ですよね。しかし、1969年にサンテレビが開局すると、阪神戦の完全中継が始まり、大阪・兵庫の野球ファンは阪神に鞍替えしたそうです。露出度が上がればやはり人気も出ます。谷口アナも多分に漏れず、阪神ファンとなり、サンテレビボックス席で実況することを目指したそうです。

 

1979年に入社されたそうですが、すぐにはスポーツ部へ配属されませんでした。2年目(?)にスポーツ部のディレクターに挨拶する機会があって、それとなくボックス席に出たいことを匂わせたところ、「お前には100年早い!」と一喝されたそうです。スポーツ部に配属されたのはなんと9年目。しかも1年間は先輩アナの荷物持ちとして実況のいろはを勉強されたそうです。そして入社10年目、ついにボックス席で実況を務めることができたということだそうです。

 

また、実況を務めるのに困ったことという話題では、広島市民球場で実況担当中にキツい腹痛に襲われたことを挙げてました。今では、ベンチリポートや監督インタビューなどで複数のアナがおりますが、当時はアナウンサー1人体制で行っていたそうで、替えがきかなかったようです。トイレにもそうそう行けず苦労したという話がいちばん盛り上がっていました(笑)

 

また、解説者の方の話題もありまして、通算320勝投手の小山正明氏の「針の穴を通すコントロール」はいかにして鍛え上げられたかというお話がありました。昔はバッティングピッチャーというのはおらず、現役の投手がその役割を果たしていたそうです。打者に打たせるためにはストライクを投げなければなりません。初代ミスタータイガース藤村富美男氏はバッティングピッチャーが3球続けてボール球を放ると、黙って隣のケージに移ってしまうそうです。これが若かりし小山氏には堪えたそうで、猛練習してコントロールを鍛えることに繋がったそうです。F浪S太郎投手がこの話を聞いたらどう感じるのでしょうか???

 

面白いのは、サンテレビの話ですから、やはり完全中継に話題が行くわけですが、完全中継を行うにあたっての球団の反応です。前述しましたが、当時のタイガースは巨人戦では超満員、他ではわずか数千人の観客でした。筆者が驚いたのは1962年の日本シリーズ(阪神対南海)でも1万数千人しか動員しなかったということです。関西シリーズで盛り上がったのかなと勝手に想像していたのですが、、、そんな中、完全中継をするということで阪神球団が言ったのは、「そんなことされたらお客さん来なくなるんでやめて下さい」ということだったそうです。ですが、実際はこれが大きなきっかけとなって、人気球団になったと言っても過言ではない、というのは何とも面白い話です。

 

他にも、先日亡くなられた鎌田実氏の話も興味深かったです。鎌田氏は大変集中して試合をご覧になるそうで、谷口アナが少し場面にそぐわないことを質問すると無視するそうなんです。ですがそれは意地悪でやっているのではなく、あまりにその場面に集中するので、その場面にまつわること以外は耳に入らなくなるそうです。ですから、谷口アナが良い質問をすると、ちゃんと答えてくれるそうなんです。これぞ、百戦錬磨のプロって感じですよね。H條選手にもっと集中して欲しいです。

 

また、福本豊氏は大変守備に厳しいので、アナウンサーもプレーを褒めて良いのかどうか、福本氏の様子を伺いながらやっているという話も面白かったですね。こんな感じで次から次へとサンテレビ50年中40年(実況は30年)を知っている谷口アナの秘話が聞けました。とても有意義な50分間でした。

 

 

そして、お待ちかねの真弓明信氏のトークショーの模様もお伝えします。

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14:00から行われたこちらのトークショーでは大変な人だかりが出来ました。谷口アナの時は100人以下だった聴衆が数百人に膨れ上がったのです。やはり人気ですね、真弓さん。内容もなかなか面白かったです。ライオンズ時代、トレード、優勝、引退、、、などのお話でした。

 

福岡県のご出身で、地元のライオンズに入団。ライオンズとは言っても、所沢の西武ではなく、福岡です。しかも西鉄でもなく、太平洋クラブライオンズクラウンライターライオンズの時代です。黒い霧事件で完全にイメージダウン、戦力を欠き、人気もなかった暗黒時代です。入団会見に集まった記者は6人。信じがたいことですが、平和台球場近くの喫茶店の一角で行われたそうです。平和台の観客数は数えられるほどで、外野に100人程度、内野に数百人程度だったようです。そんな環境で成長した真弓氏は、遊撃手としてベストナインを獲得し、よもやトレードはないだろうと思っていたオフ、ちょうど所沢移転を控えたタイミングで田淵幸一氏を含む2対4の大型トレードで阪神に移籍しました。当時阪神ファンだった谷口アナは当然田淵移籍にショックを受け、「真弓って誰やねん」と思っていたそうです、、、

 

真弓氏は、どうせ所沢に引っ越さないといけないタイミングでのあり、かつ人気球団でプレーできるということで阪神移籍を悪くは思わなかったようです。入団会見はホテルで行われ、20台のカメラ、200人の記者が集まる光景を目にし、初めてプロに来たことを実感したそうです。(ライオンズももちろんプロですよ!) 阪神移籍後は、二塁手、遊撃手、そして右翼手として大活躍し、一気にスター選手となりました。1985年はリードオフマンとして34本塁打。現在のタイガースの4番(6番(5番))であるO山選手を引き合いに出し、「10本越えたくらいで騒がれてもねえ」と爆笑を誘っていました。

 

また、1995年の引退についてはあまり納得していないようでした。本人的にはまだやれると思っていたらしく、阪神から自由契約になると、他球団から声がかかるのを待っていたそうですが、かからなかったようです、、、このことについて谷口アナは「往生際が悪い」と口撃すると、真弓氏は「谷口アナは先輩アナの言うことを聞いていない」などと論戦していました。

 

監督時代の話は、、、ほとんどなかったです。黒歴史なので、致し方ないですね。谷口アナなら聞きそうと期待したのですが、、、

 

また、真弓氏が「谷口アナは実況であまり喋らないよね」と話し始めると、谷口アナもその話に触れてくれました。やはり、テレビ中継ですから、見て分かることをわざわざ言うなという教えがサンテレビにはあるようです。筆者はサンテレビの喋らない実況が大好きなのですが、これは好みが分かれますよね(真弓氏は不服そうでした)。ただ、ABCがうるさすぎるのは、満場一致でしょう。

 

こんな感じで真弓氏と谷口アナの軽妙なやりとりが面白かったです。最後は、真弓氏が出演しているサンテレビの番組であるエキスパートゴルフの宣伝(笑)現役時代から出演しているということで、大変驚きました。

 

 

サンテレビ ボックス席展」については以上です。入場無料でここまで楽しめたので最高でした。次はサンテレビ100周年かな?生きてたら是非行きたいですね。

 

 

最後に、週末の阪神オリックスについて一言ずつ。

 

阪神

1-2、2-4、3-6で巨人に3連敗。なぜか正比例。火曜見に行くので、そこだけでも勝て。

 

オリックス

奇跡の3連勝で最下位脱出がついに現実味を帯びてきた。ただ次はSBなので、蹴落とされないように頑張って。

 

 

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