京大生が斬る!プロ野球・阪神

京大生で、熱烈な野球ファンのたまてつです。当ブログでは、阪神タイガースを中心にプロ野球全体を様々な視点から観察していきます。

2020阪神のスタメン分析 / 2021年の展望

2020年の阪神タイガースのスターティングオーダー一覧は以下の通りです。

 

f:id:TamaTetsu:20201114234538p:plain

f:id:TamaTetsu:20201114234642p:plain

f:id:TamaTetsu:20201114234738p:plain

 

 

まずは、打順について分析します。打順ごとにどの選手が何試合で先発したかをまとめたものが以下の数値です。赤字は半分の60試合以上です。

 

1番 近本106 糸井7 陽川4 大山2 小幡1

 

2番 糸原45 北條19 木浪17 糸井9 上本8 梅野6 近本5 陽川3 板山3 中谷2 福留1 荒木1 小幡1

 

3番 糸井52 サンズ28 マルテ17 糸原9 陽川6 近本3 福留2 大山2 中谷1

 

4番 大山65 サンズ42 マルテ11 ボーア2

 

5番 ボーア40 大山39 サンズ24 福留10 原口2 糸井2 陽川2 マルテ1

 

6番 ボーア52 梅野28 サンズ15 陽川12 上本2 福留2 原口2 糸井2 中谷2 糸原1 大山1 髙山1

 

7番 梅野42 木浪35 坂本13 陽川10 原口5 髙山3 中谷3 ボーア3 糸井2 井上2 小幡1 北條1

 

8番 木浪36 小幡34 植田21 梅野12 坂本10 北條3 原口2 熊谷2

 

9番 投手120

 

 

こちらをご覧頂くと分かるように、固定できたのは、1番近本選手と9番投手のみということになります。

 

今年は故障者が例年より多く、またコロナによる離脱もあったりと、なかなか固定できない要因は確かにあったと思います。それでも、やはり「2020阪神」の形というものを最後まで見つけられずに終わってしまったのは間違いありません。

 

理想は最初の1ヶ月の間に試行錯誤をして、最善の形を見つけ、その後は固定メンバーで戦うということになると思います。しかし、2020年のタイガースは最後の最後まで試行錯誤をするだけで終わってしまった感が否めません。

 

確かに、固定するだけが良いわけではありません。選手の状態を逐一把握し、相性なども考慮しながら、その都度オーダーをいじるというのもアリです。ですが、上の表を見て頂いたら感じ取れるのではないでしょうか?矢野監督という方はそういうオーダーの組み方を望んでいるでしょうか?

 

おそらく、固定したい気持ちはあるのだと思います。ですが、したくてもできないというのが現実でしょう。表をご覧頂くと、5試合程度同じオーダーということはしばしばあるのです。が、それが20試合、30試合とは続いてこない。

 

シーズン全体を俯瞰するような、客観的な視点が欠けているのかもしれません。目先に囚われすぎているという印象を常々受けます。

 

 

 

次に、選手別に打順毎の先発出場試合数を見ていきましょう。

 

近本光司(114試合) 1番106 2番5 3番3

 

大山悠輔(109試合) 1番2 3番2 4番65 5番39 6番1

 

J.サンズ(109試合) 3番28 4番42 5番24 6番15

 

J.ボーア(97試合) 4番2 5番40 6番52 7番3

 

梅野隆太郎(88試合) 2番6 6番28 7番42 8番12

 

木浪聖也(88試合) 2番17 7番35 8番36

 

糸井嘉男(74試合) 1番7 2番9 3番52 5番2 6番2 7番2

 

糸原健斗(55試合) 2番45 3番9 6番1

 

陽川尚将(37試合) 1番4 2番3 3番6 5番2 6番12 7番10

 

小幡竜平(37試合) 1番1 2番1 7番1 8番34

 

 

如何でしょうか。矢野監督の苦労がうかがえますね。

 

 

 

続いて、ポジション別に見ていきましょう。

 

捕手 梅野89 坂本22 原口9

 

一塁 ボーア97 マルテ15 陽川5 原口2 大山1

 

二塁 糸原55 植田21 北條14 小幡11 上本10 木浪4 板山3 熊谷1 荒木1

 

三塁 大山106 マルテ14

 

遊撃 木浪84 小幡26 北條9 熊谷1

 

左翼 サンズ106 陽川6 福留5 髙山2 大山1

 

中堅 近本114 福留4 陽川1 中谷1

 

右翼 糸井74 陽川25 中谷7 福留6 サンズ3 髙山2 井上2 大山1

 

 

ポジション別で見ると、印象が変わりますね。二塁以外は半分以上で先発出場した選手がいます。要するに、使うメンバーはあまり変わらないが、打順はよく変化するというわけです。

 

 

 

ここからは、来季の展望をしていきたいと思います。

 

まずは、この流れで打順についてです。今年は1年かけて試行錯誤を繰り返しましたが、来季は矢野政権3年目でもありますし、そろそろ固定出来るのではないかと思っています。筆者の構想では以下のようになります。

 

1番 【中堅】 近本光司

2番 【二塁】 糸原健斗

3番 【左翼】 J.サンズ(or新外国人)

4番 【三塁】 大山悠輔

5番 【一塁】 新外国人

6番 【右翼】 佐藤輝明 or 陽川尚将

7番 【捕手】 梅野隆太郎

8番 【遊撃】 木浪聖也 or 小幡竜平

 

これで良いのではないかと思うのですが、何か問題ありますかね。遊撃・右翼以外は「競争」にはならないというのが必然の結果ではないでしょうか。

 

 

 

続いて、オフの補強の話に移りたいと思います。藤原オーナー曰く、「補強費は十分ある」とのことですが、懐疑的なファンが多いようです。

 

今年はコロナ禍で観客動員が8割減ですから、オーナーの発言が疑われるのも当然でしょう。

 

ですが、冷静に考えて下さい。

 

ジャスティン・ボーア、藤川球児、オネルキ・ガルシア、福留孝介能見篤史らの退団でいくら浮いたと思いますか?

 

戦力外組も含めると退団者だけで、なんと約10億円!

 

それに加えて、糸井嘉男の大大大減俸がありますから、トータルで10数億円が浮いているのです。

 

しかも、大野雄大投手の中日残留が決まった今となっては、FA戦線でタイガースが買うべき選手はいません(涙)

 

増田さん、梶谷さん、山田さん、小川さん、井納さん、田中さん、皆、タイガースにはフィットしません。

 

というわけで、むしろ金の使い道がないというのが現実です。

 

 

そこで、求められるのは、【上質な外国人選手の獲得】です。

 

筆者の構想は以下の通りです。

 

〈2021阪神 外国人選手 布陣〉

・先発投手2人 新外国人A、新外国人B

・救援投手3人 スアレスエドワーズ、ガンケル(or新外国人C)

・野手3人 サンズ、新外国人D(一塁手)、新外国人E(一塁手兼外野手)

・外国人枠は、先発1・救援2・野手2が基本線。その縛りの中で争ってもらう。

 

 

1つめのポイントとしては、ローテで確実に回れる先発投手の獲得です。枠については、来季も今季と同様に登録5人・ベンチ入り4人となるようですから、上質な先発投手を獲得しない限りそのルールを生かせません。必須ポイントです。

 

 

2つめのポイントは野手のポジションです。3人で2枠を争わせたいので、サンズ・新外国人D(一塁手)・新外国人E(一塁手兼外野手)の体制を作ることで、

 

一塁新外国人D 左翼サンズ

一塁新外国人E 左翼サンズ (逆も可)

一塁新外国人D 左翼新外国人E

 

という3パターンを柔軟に使えることとなり、危機管理としても万全です。また、場合によっては両翼に外国人を配置するという今季にはなかったパターンもオプションとして用意できます。

 

端的に言うと、一塁兼三塁のマルテはいらないということです。さようなら。

 

 

 

このようなあたりが現時点で語れるところかなと思います。フロントの方々も今頃寝る間も惜しんで来季の構想を考えて下さってると思います。今オフもフロントの動きに期待しましょう。

 

 

次回は、選手ごとに今季の働きを採点したいと思います。ありがとうございました。