京大生が斬る!プロ野球・阪神

京大生で、熱烈な野球ファンのたまてつです。当ブログでは、阪神タイガースを中心にプロ野球全体を様々な視点から観察していきます。

5位DeNAにまさかの被3タテ・・・ 4番大山は我慢の時???

リーグ戦再開後、貧打にあえぐ阪神タイガースですが、遂に9戦目にして打順変更を行いました。ずばり、「2番中野、7番糸原」を「2番糸原、7番中野」に変えました。

 

 

当ブログでは、ここ数日、「打順を入れ替えるべし」との提言を行ってきましたが、具体的な方策は示してきませんでした。というのも、打順の組み方にもさまざまな発想があって、必ずしも最適解はないからです。

 

ですが、一般的な考え方(セオリー)では、1・2番にはチャンスメーカーを、3・4・5番にはポイントゲッターを配置すべきとされています。

 

当ブログでもこのセオリーに従いたいと思います。ですから、「1・2番でチャンスメークが出来ているか」、「3・4・5番でポイントゲットが出来ているか」の2点が良い打順が組めているかを検討する一つの大事な指標になります。

 

 

〈1回裏〉

1番近本  二塁打 無死2塁

2番糸原  一ゴロ 一死3塁

3番マルテ 四球  一死1,3塁

4番大山  空三振 二死1,3塁

5番佐藤輝 空三振 攻撃終了

 

〈3回裏〉

1番近本  左安  無死1塁

2番糸原  一ゴロ 一死2塁 ※ヒットエンドラン

3番マルテ 遊直  二死2塁

4番大山  三ゴロ 攻撃終了

 

〈5回裏〉

PH 木浪  空三振 一死

1番近本  二塁打 一死2塁

2番糸原  二塁打 一死2塁  ※1打点

3番マルテ 二塁打 一死2塁  ※1打点

4番大山  一飛  二死2塁

5番佐藤輝 遊飛  攻撃終了

 

〈7回裏〉

9番北條  遊ゴロ 一死

1番近本  四球  一死1塁

       盗塁  一死2塁

2番糸原  二ゴロ 二死3塁

3番マルテ 三ゴロ 攻撃終了

 

〈9回裏〉

9番北條  遊ゴロ 一死

1番近本  一ゴロ 二死

2番糸原  四球  二死1塁

3番マルテ 四球  二死1,2塁

4番大山  中飛  攻撃終了

 

 

開幕オーダーでもある「1番近本、2番糸原」に戻したことは成功と言って良いでしょう。1試合で4度の好機を演出しました。一方で、打点を挙げなければならない「4番大山」は4度の得点圏すべてで凡退し、0打点に終わりました。

 

 

よって、結論としては、今日のオーダー変更は成功でしたが、まだ他にも変更しなければならない点があるということになります。

 

 

では、どうしようかということになりますが、まずは中軸4選手の成績を比べましょう。○数字はリーグ内順位です(規定到達25人)。

 

マルテ 打率.284⑭ 12本⑦ 37点⑨ 出塁率.394⑤ OPS.881⑦ 得点圏.339⑤

大山  打率.257㉒   8本⑬ 37点⑨ 出塁率.293㉕ OPS.721㉒ 得点圏.203㉕ 

佐藤輝 打率.277⑰ 19本③ 47点④ 出塁率.320㉒ OPS.882⑥ 得点圏.292⑩

サンズ 打率.283⑮ 13本⑥ 41点⑥ 出塁率.356⑩ OPS.864⑧ 得点圏.342④

 

 

これを客観的に見たうえで大山選手を4番に推せる人は皆無でしょう。しかし実際は大山選手が4番を打っているわけで、何らかの根拠があるはずです。

 

「4番大山」の理由を推察すると、おそらくそれは「実績」だと答えるのではないかと思います。確かに大山選手は昨年、4番に値する成績を残しました。

 

しかし、冷静に考えてみて下さい。昨年の大山選手、開幕4番打者でしたか?120試合の中で何試合4番を打ちましたか?

 

答えは、開幕はスタメンではないし、先発4番は65試合です。残りの55試合は外国人選手が4番を務めました。これを大山選手の4番としての実績と表現することは不可能でしょう。

 

 

すなわち、大山選手が4番としての実績を作るのは今年なのです。それが、矢野監督が「4番大山」に固執する理由ではないでしょうか。就任以来、「4番大山」にこだわってきた男です。「自分で育てた」感を出したいのでしょう。むしろ矢野監督が自身の実績を作るべく躍起になっていると言っても過言ではありません。

 

 

 

それでは、4番を打ちたくない(可能性がある)大山選手を救済するにはどうすれば良いでしょうか。上記の中で大山選手以外の3選手はいずれも4番としても十分な成績をここまで残していますが、ここはやはり、佐藤輝明選手しかないでしょう。

 

 

4番というのは本来はおいしいポジションです。今日の試合を見れば分かるように、皆が4番に繋ごうとお膳立てをしてくれるのですから。たとえ3三振でもチャンスで相手に一撃をお見舞いしてしまえば、たちまちヒーローですよ。

 

いまその域に達している選手と言えば、読売ジャイアンツの岡本和真選手でしょう。彼は打率.256しか打っていません。それでもジャイアンツの押しも押されぬ4番打者ですよね。

 

タイガースでそれが出来る選手は、佐藤輝明選手しかいないでしょう。ルーキーではありますが、あのスター性ですよ。というかこの選手に4番を任せられない人は、監督の器ではないと思います。

 

 

 

首位阪神と2位巨人のゲーム差は2.5です。2021年のタイガースにとって初の正念場と言えるでしょう。筆者は交流戦で山場が来ると思っていたので、正直ここまで頑張ったのは良い意味で想定外でした。

 

が、甘いことは言っていられません。ここまでの貯金は今週で使い果たしてしまいましたから(巨人とのゲーム差が6.0→2.5)、来週からは心を入れ替えて、必死で首位を守らねばなりません。そのためには選手ひとりひとりが、そしてなにより総帥たる矢野監督が覚悟を決めて、目の前の一戦に臨まなければなりません。

 

 

期待しています。

 

 

本日は以上です。ありがとうございました。