本日は、特別企画をお送りしたいと思います。
今年は2020年。新たに2020年代をスタートする年というわけで、若干波に乗り遅れた気もしますが、ここらで2010年代のプロ野球を総括しようかと思ったわけでございます。
そこで、本日は、「2010年代 ベストナイン パリーグ編」を発表したいと思います。
まずは、概要を説明します。2010年代(2010年~2019年)にパリーグで主にプレーした選手を対象に、ベストナイン(+DH)を選出しました。打撃・守備をともに評価対象としています。
その際、打率やOPS、防御率などの「率」系のものと、安打数やHR数、勝利数などの「積み上げ」系のもののどちらを重視するかが問題となりますが、両方を総合して考慮しました。ただし、条件として規定到達5回以上を課したいと思います。10年間の成績を考慮対象とする以上、規定到達4回以下の選手を選ぶのはそぐわないと思った結果です。
中には複数の選手でどちらを選出するか微妙な場合もあります。その場合は、筆者の独断と偏見で選んでおりますので、ご了承下さい。ただし、比較検討した選手は「次点」として記載します。選出または「次点」に相応しいはずなのに、記載が無い選手は筆者が考慮し忘れたということになります。その点は申し訳ありません。
では、さっそくですが、選出された選手を発表していきたいと思います。筆者流ではありますが、そのメンバーで打線を組んだので、その形式で発表します。まずは、名前を伏せて10年間の成績のみを記載するので、皆さま、是非どの選手か予想してみて下さい。
打順 守備 試合 打率 本 点 盗 出 長 OPS
1番 中堅 1207 .301(4647-1405) 116 513 112 .376 .454 .829
2番 右翼 1301 .304(4757-1448) 143 618 259 .400 .454 .854
3番 左翼 878 .319(3003- 958) 157 525 143 .422 .546 .968
4番 指名 1083 .254(3913- 993) 281 818 14 .347 .521 .868
5番 二塁 1256 .285(4628-1317) 180 737 69 .357 .462 .820
6番 三塁 1312 .272(4948-1347) 239 764 112 .326 .482 .808
7番 一塁 1281 .253(4792-1210) 226 828 13 .321 .443 .764
8番 遊撃 1056 .248(3567- 886) 66 350 65 .303 .360 .663
9番 捕手 1086 .249(3089- 770) 23 262 42 .339 .311 .650
投手 224試合 100勝65敗 36完投17完封 1486.2回 1033奪三 防2.90
皆さま、予想は出来ましたでしょうか?
では、答え合わせをしていきたいと思います。
【投手】
224試合 100勝 65敗 36完投 17完封 1486.1回 1260奪三 防2.90 規定6回
獲得タイトル:最多勝(10,14) 最優秀防御率(14) 最多奪三振(13) 沢村賞(14) 最優秀選手(14) ベストナイン(14) ゴールデングラブ賞(14)
2010年代のパリーグNO.1投手は金子投手になりました!これは文句なしの選出だと思われます。以下に次点の選手(と言いつつ3人)を掲載します。
◎次点
岸孝之 214 89-68 30 11 1445.2 1259 2.91 5 防(18) 率(14) GG(18)
涌井秀章 298 77-87 23 6 1484.2 1033 3.63 7 勝(15) GG(10,15,16)
則本昂大 177 80-63 29 11 1196.1 1245 3.05 6 三(14,15,16,17,18) 新(13)
【捕手】
1086試合 打率.249(3089-770) 23本 262点 42盗 出.339 長.311 OPS.650
獲得タイトル:ベストナイン(10,13) ゴールデングラブ賞(10,13)
捕手部門は嶋選手です!規定2回ですが、400打席以上が5回ありますし、捕手なので特例措置です。当然次点は森友哉選手なのですが、安打数や捕手以外での出場なども踏まえた総合考量のもと嶋選手になりました。
◎次点
森友哉 595 .298(1992-594) 74 332 14 .380 .485 .866 首(19) 優(19) B9(18,19)
【一塁手】
1281試合 打率.253(4792-1210) 226本 828点 13盗 出.321 長.443 OPS.764
獲得タイトル:打点王(14,16) ベストナイン(13,14,15,16) ゴールデングラブ賞(15,16,18)
一塁は中田選手となりました!次点の内川選手と迷いましたが、好みによって分かれるかもしれません。両者ともに外野経験が豊富ですが、一塁でノミネートさせて頂きました。
◎次点
内川聖一 1220 .298(4719-1408) 126 668 20 .347 .432 .778
首(11) 安(12) 優(11) B9(11,12,13) GG(19)
【二塁】
浅村栄斗 (西武10-18、楽天19)
1256試合 打率.285(4628-1317) 180本 737点 69盗 出.357 長.462 OPS.820
獲得タイトル:打点王(13,18) ベストナイン(13,16,17,18,19) ゴールデングラブ賞(13,19)
二塁は浅村選手です!一塁からコンバートされ、強打の二塁手となりました。文句なしでしょう。
【三塁】
1312試合 打率.272(4948-1347) 239本 764点 112盗 出.326 長.482 OPS.808
獲得タイトル:ベストナイン(18) ゴールデングラブ賞(11,13,14,15,16,17,18,19)
三塁は「熱男」こと松田選手です!このポジションは当然、西武中村選手との一騎打ちとなったわけですが、守備で分がある松田選手になりました。中村選手には指名打者部門に回って頂きました。(中村選手の守備も決して悪くはありませんが・・・)
【遊撃】
1056試合 打率.248(3567-886) 66本 350点 65盗 出.303 長.360 OPS.663
獲得タイトル:ベストナイン(14,17) ゴールデングラブ賞(13,14,15,16,17)
遊撃部門は今宮選手になりました!打撃成績は芳しくありませんが(特に2010年代前半)、長年ショートを守ってきた実績がものを言いました。次点の選手はショート歴が短いのが致命傷でした。
◎次点
鈴木大地 1061 .274(3649-999) 54 384 30 .348 .394 .741 B9(13,16) GG(17)
中島裕之 867 .288(3009-868) 82 448 66 .361 .427 .788 B9(11,12) GG(11,12)
【外野①】
878試合 打率.319(3003-958) 157本 525点 143盗 出.422 長.546 OPS.968
獲得タイトル:首位打者(15,18) 最高出塁率(15,16,17,18) 最優秀選手(15) ベストナイン(14,15,17,18) ゴールデングラブ賞(14,15,17,18)
外野部門一人目は柳田選手です!規定到達5回とギリギリでしたが、積み上げ系の数字も十分ですし、率系の数字は圧巻です。2015年にはトリプルスリーも達成しました。この人抜きで2010年代のパリーグは語れません。
【外野②】
秋山翔吾 (西武)
1207試合 打率.301(4674-1405) 116本 513点 112盗 出.376 長.454 OPS.829
獲得タイトル:首位打者(17) 最多安打(15,17,18,19) ベストナイン(15,17,18,19) ゴールデングラブ賞(13,15,16,17,18,19)
外野部門二人目は秋山選手です!今季からはMLBレッズでプレーします。2015年にはNPB新記録となるシーズン216安打を放った2010年代イチのヒットメーカーです。
【外野③】
糸井嘉男 (日本ハム10-12、オリックス13-16、阪神17-19)
1301試合 打率.304(4757-1448) 143本 618点 259盗 出.400 長.454 OPS.854
獲得タイトル:首位打者(14) 盗塁王(16) 最高出塁率(11,12,14) ベストナイン(11,12,14,16) ゴールデングラブ賞(10,11,12,13,14,16)
外野部門三人目は糸井選手です!最後の3年はセリーグですが、規定到達10回で、うちパリーグでも規定7回ですから、文句はないでしょう。本来、外野は強打の選手がひしめくポジションですが、2010年代のパリーグではこの3人が圧倒的なので、とくに議論の余地はないはずです。
【指名】
中村剛也 (西武)
1083試合 打率.254(3913-993) 281本 818点 14盗 出.347 長.521 OPS.868
獲得タイトル:本塁打王(11,12,14,15) 打点王(11,15,19) ベストナイン(11,12,14,15,19)
三塁部門でも書いたとおり、指名打者部門では中村選手が選出されました!他にとくに指名打者がいないこともありますが、この選手を選ばない選択肢はありませんので、当然の選出でしょう。
以上が、2010年代パリーグのベストナインです。最後に、もう一度まとめておきましょう。
試合 打率 本 点 盗 出 長 OPS
1 中 秋山翔吾 1207 .301(4647-1405) 116 513 112 .376 .454 .829
2 右 糸井嘉男 1301 .304(4757-1448) 143 618 259 .400 .454 .854
3 左 柳田悠岐 878 .319(3003- 958) 157 525 143 .422 .546 .968
4 指 中村剛也 1083 .254(3913- 993) 281 818 14 .347 .521 .868
5 二 浅村栄斗 1256 .285(4628-1317) 180 737 69 .357 .462 .820
6 三 松田宣浩 1312 .272(4948-1347) 239 764 112 .326 .482 .808
7 一 中田翔 1281 .253(4792-1210) 226 828 13 .321 .443 .764
8 遊 今宮健太 1056 .248(3567- 886) 66 350 65 .303 .360 .663
9 捕 嶋基宏 1086 .249(3089- 770) 23 262 42 .339 .311 .650
P 投 金子千尋 224 100勝65敗 36完投17完封 1486.2回 1033奪三 防2.90
本日の記事は以上です。次回はセリーグ編をお送りします。お楽しみに。