京大生が斬る!プロ野球・阪神

京大生で、熱烈な野球ファンのたまてつです。当ブログでは、阪神タイガースを中心にプロ野球全体を様々な視点から観察していきます。

12球団戦力概観⑪ 埼玉西武ライオンズ編

阪神宜野座キャンプの総括記事は本日夜に出させていただきます。ここでは、12球団戦力概観の最終回となります、昨年10年ぶりにパリーグを制した埼玉西武ライオンズの戦力を概観していきましょう。

 

まずは、投手からです。

 

先発:多和田/ニール/今井/内海/十亀/松本航/郭/高橋光/カスティーヨ/高木勇(/榎田)

救援:ヒース/マーティン/増田/平井/野田/小川/武隈/大石/小石/齋藤大/伊藤翔/佐野

 

昨年のライオンズは、2001年の大阪近鉄バファローズ以来史上2度目となるチーム防御率リーグ最下位でのリーグ優勝を果たしました。傑出度で言えば史上最強クラスとなる打線や源田選手、秋山選手などといった強力な守備陣を擁し、投手陣のマイナスを埋めて余りあるチーム力を見せました。しかし、オフには菊池投手や浅村選手、炭谷選手を失い、今季も優勝できる戦力なのかと問われると微妙だと思います。そんな課題の投手陣を見ていきます。

 

先発投手陣では、エースの菊池雄星投手がシアトル・マリナーズに移籍しました。ですから、昨年最多勝の多和田投手とトレード加入で初の2桁勝利を達成した榎田投手が軸になっていくと思われました。が、榎田投手が故障で開幕に間に合うか不明とのことですから、ますます厳しくなってきました。若い今井投手や高橋光成投手、ルーキーの松本航投手、新外国人のニール投手などに期待がかかるとは思いますが、4投手ともあまり過度の期待は出来ないかもしれません。近年は不甲斐ない成績の十亀投手やジャイアンツから新加入の内海投手などの実績ある投手がどこまでやれるかも重要ですね。数はそこそこいますが、計算できそうなのは多和田投手くらいですから、あとは調子の良い投手をうまくやりくりしていくしかないでしょう。

 

昨年の前半戦はリリーフ陣に悩まされました。増田投手や武隈投手のようなここ数年リリーフ陣を引っ張ってきた投手が不調に陥り、楽に勝てる試合が少なかったですね。シーズン途中にヒース投手・マーティン投手を補強したことで安定した試合運びが出来るようになり、猛追するソフトバンクを退けることが出来たと思います。小川龍也投手を金銭トレードで獲得したのも大きかったですね。そのように、昨年途中の補強のおかげでリリーフ陣の層は厚くなりました。そこに加えて昨年不調だった投手が復調してくれば勝ちパターンを確立していけそうです。が、昨年活躍した外国人投手が今季も活躍する保証は必ずしもありませんので、盤石とは言い難い気もします。

 

以上のように、今季もライオンズ投手陣は厳しい戦いを強いられるでしょう。とくに、エースを失った先発陣は計算できる投手が非常に少なく、若手の成長、ベテランの復活に期待するしかないでしょう。昨年層が厚くなったリリーフ陣も、昨年同様複数の投手が不調に陥ってしまうと厳しくなってきそうです。リーグ連覇と日本一を達成するには早めに勝ち継投を確立しなければならないですね。

 

 

次に、野手を見ていきましょう。

 

捕手  :森/岡田/駒月/中田

一塁手 :山川

二塁手 :外崎/山野辺

三塁手 :中村/呉/山田/金子一

遊撃手 :源田/永江

左翼手 :栗山/斉藤彰/愛斗

中堅手 :秋山

右翼手 :金子侑/木村/熊代

指名打者:メヒア

 

昨年792得点・196本塁打を記録し、取られても取り返す「山賊打線」とも呼ばれたライオンズ打撃陣ですが、2人がFA権を行使して他球団へと移籍しました。1人目は長年正捕手を務めた炭谷銀仁朗選手。昨年は森選手が多く先発マスクを被り出場機会は多くなかったですが、居ると居ないとでは大違いです。開幕時は森選手・岡田選手の2人体制でいけると思いますが、どちらかが離脱することになるとほとんど一軍経験のない捕手が第2捕手として待機せざるを得なくなります。炭谷選手移籍の被害を出さない方法は森選手・岡田選手が離脱しないことに尽きると思います。

 

そしてもう1人が昨年のパリーグ打点王である浅村選手ですね。近年は3番・二塁の不動のレギュラーでしたから、影響は非常に大きいでしょうね。この二塁に誰が入るのかは今季のライオンズの注目ポイントの一つです。外野転向により打撃開眼した外崎選手が内野へ再転向しましたから、二塁レギュラーの最有力候補でしょう。また、即戦力との評判も高い山野辺選手も二塁レギュラーを狙っているでしょう。浅村選手は二塁手であると同時に打線の要である3番を打っていましたから、この3番を誰が務めるかも注目ですね。候補は高打率で長打力もある秋山選手や勝負強い森選手、パンチ力抜群の外崎選手あたりでしょうか。筆者は秋山選手がいちばん難なくこなしてくれそうな気がします。森選手は捕手ですから、初回に必ず回ってくる3番はなかなか厳しい気もします。いずれにせよ、適性を見ていって徐々に決定していく感じにはなるでしょう。

 

他にも注目ポイントは多いです。まずは外野の争い。外崎選手が二塁での起用になると、右翼のポジションが空きます。また、契約最終年のメヒア選手は指名打者で起用されると思いますが、今年も駄目な場合は左翼手の栗山選手が指名打者での起用になると思われます。すると、左翼のポジションも空きます。これらのポジションは金子侑司選手や木村選手、斉藤選手、愛斗選手らによる争いによって決まるでしょう。また、中堅のポジションは現在596試合連続フルイニング出場中の秋山選手で当然確定でしょうが、来年からはMLBに移籍するのではないかという報道もあります。ですから、今季中に次期中堅手の目処が立つかどうかにも注目していきたいですね。

 

また、通算6度の本塁打王に輝いた平成のホームランアーチスト・中村剛也選手の後継争いにも注目していきたいです。今季で36歳となる中村選手は年々出場数を減らしてきていますし、三塁の守備もだんだんとこなせなくなってきています。昨年の不調期には外崎選手が三塁で出場していましたが、外崎選手は一人しかいないので、誰か若い選手が台頭してくるのが望ましいでしょうね。

 

以上のように、今季も昨年に劣らない破壊力があるライオンズ打線ですが、浅村選手の穴埋めをどうしていくかやベテラン選手・メジャー挑戦選手の後釜をどうするかなど、課題もたくさんあります。元々打者育成に定評のあるライオンズのことですから、今季はどんな若手選手が台頭してくるのか、とても楽しみです。

 

 

最後に、筆者の希望開幕オーダー(マイオーダー)を示します。

 

2019西武 マイオーダー

1 二 外崎修汰

2 遊 源田壮亮

3 中 秋山翔吾

4 一 山川穂高

5 捕 森友哉

6 三 中村剛也

7 左 栗山巧

8 指 E.メヒア

9 右 金子侑司

P 投 多和田真三郎

 

 

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