現地観戦記㉒ オリックス対阪神 @京セラD / 交流戦分析②
6月16日(日)に京セラドーム大阪にて行われましたオリックスバファローズ対阪神タイガース3回戦を観戦してきました。
金曜 4-2(8回表) → 4-6(終了)
土曜 2-1(9回表) → 2-3x(終了)
という悪~い流れでもって迎えた一戦でしたが、思わぬ展開となりました。
まずは、スタメン発表です。
オリックスの先発は中10日で田嶋投手、阪神の先発は中6日でガルシア投手でした。今年のタイガースは左腕にかなり苦しんでいますので、厳しい戦いになるなとは思っていたのですが、予想以上でした。なんと、田嶋投手、6回まで被安打0!四球も1つで準完全投球でした。一方のガルシア投手は、無難な立ち上がりをしましたが、4回に大城選手に先制打をあびると、5回には北條選手の失策もあり、5回5失点(自責2)でした。
完全負けムードの中、キーとなるのは明らかに7回表でした。田嶋投手は無安打投球でしたが、球数は意外とかさんでいる状況で、阪神は2番の糸原選手からの攻撃。ここを乗り切れば、ノーヒットノーランの可能性も現実味を帯びてくるというところでしたが、、、いきなり糸原選手に安打を許すと、糸井選手には四球を与え、田嶋投手は降板。それでも5点リード、勝利はほぼ間違いないはずでした。しかし、2番手で登場したディクソン投手があっという間に3失点。雲行きが怪しくなってきます。とはいえ、8回は海田投手が抑えましたから、あとは守護神で逃げ切れば、宿敵阪神を3タテという快挙が達成されます。
ザバー、ザバーと波音が立つと、大勝の旗を掲げた漁船の映像が流れます。そして、パン、ポンパンポン、パン、ポンパンポン、パン、と登場曲が流れ始め、あの男の名前がコールされます。
ピッチャー、海田に代わりまして、、、
マースーウィーーー、ヒーロートーシーーー!!!
そう、「守護神の緊張感に酔いしれる」オリ達の絶対的クローザー・増井浩俊です。
まずは、先頭の糸井選手に対して、挨拶代わりの四球。一発出れば同点の場面を自ら演出し、緊張感を楽しみます。続く4番大山選手を伝家の宝刀・フォークボールでレフトライナーに打ち取ると、緊張感が足りなくなったのか、5番原口選手にも四球を与え、緊張感を補充します。6番梅野選手は148キロの直球で押し込み、2アウト。続く上本選手のところで代打、福留選手が登場。ここで、緊張感はMAXに到達。チームの勝利、そして怪我から復帰した田嶋投手の勝利まであとアウト1つ。しかし、1,2塁にはランナーがおり、一打出れば同点、一発出れば逆転という状況。しかも打席には、一打席にかける日米通算2349安打のレジェンド・福留孝介。
これぞ、まさに「守護神の緊張感」。そんな緊張感に十分に酔いしれた上で、奪三振率10.73を誇るベテランの投球術で目の前の打者を斬り、チームを勝利へ導く。これが、漢・増井浩俊だ、と言わんばかりのマウンド上の増井投手。カウント3-1から投じた渾身の一球・威力十分の148キロの高めストレートは福留選手のバットの芯を食い、センター左へ。それでも安心。この回からセンターを守るのは、名手・後藤駿太。
と、思ったか増井!と言わんばかりに打球は伸びて行き、フェンス上部に直撃。二人のランナーが相次いで生還し、ついに同点となります。さらに、続く高山選手にも四球を与えた増井投手は無念の降板。
ほ~た~るの、ひ~か~り~、ま~どのゆ~き~♪ ノックアウト!そのまま延長に入りましたが、両者譲らず引き分けとなりました。
というわけで、このゲームに関しては、3安打で13安打の相手に引き分けたということでよくやったと言いたいところですが、出来ればカード3連勝、最低でも2勝1敗と思っていたのに、0勝2敗1分という現実は見過ごせません。しかも3日連続でこれ↓
ですから、オリックスからすれば最高の球団ですね。阪神とかいうのは。なので、感謝されることはあっても、西宮の黄色いのとか言われる筋合いはないでしょう。そもそも阪急も西宮やし。
ともかく、阪神の選手たちも意地は見せてくれました。ここでは取りこぼしてしまいましたが、その分は頑張ってなんとか今週取り戻すしかありません。というわけで、イーグルス、ライオンズの分析に移りましょう。どちらも当然、オリックスよりは強いチームです。予想オーダーを示していきますが、今週はすべてDHなしで行われます。
遊 茂木栄五郎 .309 7 29 5 .874
左 島内宏明 .250 4 25 1 .672
二 浅村栄斗 .295 16 43 0 .940
右 J.ブラッシュ .286 18 53 0 1.050
一 銀次 .284 0 21 1 .716
三 Z.ウィーラー .258 12 42 1 .764
中 辰己涼介 .260 2 14 7 .713
捕 堀内謙伍 .116 0 6 0 .295
流石はパリーグ首位。抜け目のない打線です。さらに今江選手も控えています。正直、あまり勝つビジョンは浮かんできませんが、とにかく打線の奮起は不可欠でしょう。先発投手では、岸・則本の2本柱との対戦はありませんし(塩見投手を打てるとは言っていない)、中継ぎ陣も若干不安定ですので、そこに付け込むしかありません。あとは、守備を堅くして、逃げ切り勝ちしかないでしょう。
ライオンズ
中 秋山翔吾 .322 12 30 7 .932
遊 源田壮亮 .275 0 17 16 .645
二 外崎修汰 .255 12 42 14 .804
一 山川穂高 .275 25 65 0 1.020
捕 森友哉 .344 6 43 3 .958
三 中村剛也 .236 9 47 0 .723
左 栗山巧 .257 3 26 0 .689
右 金子侑司 .214 0 13 24 .552
交流戦最後の相手は、山賊打線を誇る埼玉西武ライオンズです。豪打に加えて足も使えるという非常に得点力の高い打線です。12球団中トップの333得点(参考:12位のオリックスは216得点)を叩き出しています。一方で失点は11位の336失点(参考:1位のソフトバンクは245失点)を記録しています。というわけで、こちらの攻略法もある程度打って、中継ぎで守るという感じになります。要するに、2チームは似たものどうしということなので、最初が肝心ということになるのではないでしょうか。
参考までに、阪神です。外野は高山近本糸井という布陣が予想されます。筆者も福留選手は代打で良いのではないかと思ってはいますが、このまま近本選手の不振が続くようなら、一時的に福留高山糸井の布陣もありかな、と思っております。また、一塁は原口選手が積極起用されていますが、何か特別な事情がないなら、マルテ選手をスタメンで使って、原口選手は代打待機という形の方が良いと思います。
タイガース
中 近本光司 .278 5 22 16 .733
二 糸原健斗 .258 0 19 3 .701
右 糸井嘉男 .281 4 24 6 .784
三 大山悠輔 .262 9 41 2 .725
一 原口文仁 .286 0 4 0 .638
捕 梅野隆太郎 .292 6 32 7 .810
左 高山俊 .269 1 10 3 .683
遊 北條史也 .227 1 7 1 .688
投 R.メッセンジャー / 青柳晃洋 / 高橋遥人
改めて見ると酷いですね、、、今週は打線の奮起に期待しましょう。
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