マルテ選手の一時帰国により、後半戦一軍スタートのチャンスを得たロハスJr.選手がとうとう打ち始めました。そのため矢野監督により前半戦MVPに選ばれたマルテ選手が二軍生活を強いられるという現状があります。解決策はあるのでしょうか?
〈阪神タイガース 主な外国人選手 後半戦成績〉
サンズ 10試合 打率.229(35- 8) 2本 8点 出塁率.341 OPS .827
ロハス 10試合 打率.333(36-12) 3本 6点 出塁率.368 OPS1.035
マルテ 出場なし
アルカンタラ 4試合 2H 防御率0.00
ガンケル 出場なし (※明後日先発予定)
今季のルールでは、外国人選手については登録5人まで・ベンチ入り4人までとなっているので、マルテ選手を昇格させるためには誰か1人を抹消せざるを得ません。
サンズ選手を落とせばいいと言っているファンも多少はいるでしょうが、それは非現実的です。なぜならロハスJr.選手の好調がいつまで続くか分からないうえに、マルテ選手の故障リスクも考えると、釣り合うことはないからです。
ロハスJr.選手を今すぐ落とすことはより困難です。本人がせっかく打ち始めたというのもありますが、そもそも現状のチームで数少ない「当たっている」選手だからです。
当然スアレス投手は欠かせませんし、そうなるとアルカンタラ投手しかいません。わざわざ中継ぎに転向させたのだから使いたいと思うのも分からないでもないですが、岩崎投手がかなり復調しているので、あまり使いどころがありません。それにアルカンタラ投手自身が大した投球をしていないので、仮に落としても痛くないです。
というように、アルカンタラ投手を抹消してマルテ選手を登録することに問題はないと思う(というよりマルテ選手が二軍にいることの方がよっぽど問題)のですが、そう一筋縄ではいかない事情もあります。
というのもまずは、矢野監督のロハスJr.選手への評価が低いのではないか、ということが疑われます。もちろんこれは推測の域を出るものではありませんが、矢野監督が「どうせロハスの調子はすぐ落ちるんやから、そのときにマルちゃんを上げたらええやん。」と思っているならば、今すぐアルカンタラ投手とマルテ選手の入れ替えを行わないことのつじつまが合います。
それと、もう一つ問題があります。それは3外国人選手と佐藤選手、大山選手は同時にスタメン起用できないという点です。これらの5選手は、全員合わせても一塁・三塁・左翼・右翼しか守れません。ですから、指名打者制のないセリーグでは5人中4人までしか出られないのです。これもマルテ選手の昇格を見送っている一因だと思われます。筆者個人的には大山選手を外せばいいと思いますが、矢野監督が4番大山と決めている以上、難しいのでしょう。
ここまでつらつらと述べてきましたが、この問題は必ずしも正解がない問題であり、非常に難しいです。しかし、はっきり言えることは9月3日以降の20試合には巨人戦が7試合、ヤクルト戦が5試合組まれているため、9月2日までに戦力の見極めを行わなければならないということです。目の前の一戦一戦も大切ではありますが、くれぐれもこのことは肝に銘じて用兵をして頂きたいと思っております。
本日は以上です。ありがとうございました。